今回は、ハードウェアチートと呼ばれるほど高性能なアンプである、AstroのMixAmpをご紹介したいと思います。
FPSの世界大会でも使われており、多くのFPSプロ選手も愛用している製品なので、強くなりたい方は必見です!
FPSにおいて、「音」は「耳エイム」なんて言葉があるくらい大変重要なものです。
この製品は、その「敵の足音」など、キルを取るために必要な音をクリアに聞かせてくれる装置です。
そのため、敵の位置が精度よく把握でき、必然的にキルが取りやすくなるのです!
また、実はアンプを使うとヘッドセット自体の性能も大幅に向上します。
そのため、どのヘッドセットを使うかよりも先に、アンプの購入を検討すべきです。
価格も安くないのでずっと手を出せずにいましたが、いざ手に取ってみると、
「素晴らしい」
の一言。
「もっと早く手に入れておけば良かった!」と後悔した程です。(笑)
さらに、手持ちのヘッドセットを性能アップ+サラウンド化までしてくれるので、リアルな大迫力サウンドでゲームを楽しめるため、FPS以外のゲームや映画鑑賞などにも活用でき、まさに一石二鳥!
FPSで手っ取り早くキルレを上げたい!という方はもちろん、手持ちのヘッドセットをサラウンド化したい!という方には持ってこいの製品です。
また、MixAmp用に作られた好相性ヘッドセット付きのお買い得セットもあるので、ヘッドセットを持っていない方やワンランク上の音質が欲しい方におすすめです。
- そもそもアンプって?
- MixAmpのメリット
- 定位感が格段に上がる!
- ボイスチャットがしやすい!
- PS4やSwitchでDiscordが使える!
- イコライザ設定の切り替えが楽!
- 他のおすすめゲーミングアンプ
- MixAmpと相性の良いヘッドセット
- PS4 SlimやPS5、PCでも使えるの?
- 気になる点
- まとめ
そもそもアンプって?
MixAmpをご存知の方は読み飛ばして頂くとして、そもそもこのアンプは「何をするためのものなのか?」という事について説明したいと思います。
アンプ(Amp)と言えば「増幅器」の事ですよね。
つまり「音」を「増幅」してくれる訳です。
ミックス(Mix)と言えば「混ぜる」事ですよね。色んな音をただ混ぜるだけでなく、音ごとの音量や音色、定位を調整して混ぜます。
つまり「音」を「いい感じに調整」してくれる訳です。
要するにMixAmpは、音を増幅して良い感じに調整し、聞きやすくしてくれる装置という事です。
FPSで言うなら、「敵の足音」を「増幅」して「聞こえやすくしてくれる」装置というイメージです。
MixAmpのメリット
私が思うMixAmpのおすすめポイントは以下のとおりです。
- 手持ちのヘッドセットの音質が良くなる!
- 手持ちのヘッドセットを簡単にサラウンド化できる!
- 強調したい周波数を自由に設定できる!
- 最大4つまでイコライザ設定をボタン切り替え可能!
- ゲーム音とマイク音声の音量を別々に調整できる!
このMixAmpの優れている点は、自分が持っているヘッドセットをそのまま使える*1という点です。
自分が普段使っているヘッドホンやヘッドセットをMixAmpに接続するだけで、音質をアップさせたりサラウンド化できてしまうのだから驚きです。
実際に、手持ちの数千円の安いヘッドセットと1万程度のヘッドセットで試してみたところ、どちらもハッキリ分かるくらい音質が向上していました。
手持ちのヘッドセットの音質向上&サラウンド化により臨場感のある大迫力サウンドを楽しめるので、FPSに限らず普通のゲームをプレイする時や、音楽鑑賞、映画鑑賞など幅広い用途で効果を発揮してくれます。
また、特にFPSでの使用という点では、上記でも書いたとおり、
- 敵の足音等が良く聞こえるようになり、定位感が格段に上がる
- ボイスチャットを使ってチームプレイがしやすい
という大きく2つの効果が期待できます。
定位感が格段に上がる!
FPSにおいて、「音」の重要性は言わずもがなですね。
音は「敵の位置」を探るための重要な情報源です。
相手の位置をあらかじめ把握できていれば、こちらが先制して攻撃できますし、こっそり相手の背後を取る…なんて事もできるため、キル確率も格段に高まるのです。
要するに、音が良く聞こえる=敵の位置が分かる=キルが取りやすくなるという事ですね。
では、FPSにおいて「音が良く聞こえる」とは、どういう意味なのでしょうか?
それは、必要な音(足音など)が強調されており、かつ音がした方向が高い精度で分かる事です。
テレビやモニタのスピーカーからでも音は聞けますが、どの方向から音がしたか分かりづらいですよね。
また、普通のゲーミングヘッドセットだと強調される周波数が固定なので、ゲームによっては足音が聞こえづらい場合があります。
周波数は、音の種類の事だと思って下さい。
低い周波数だと低い音、高い周波数だと高い音になります。
FPSで言うと、低い周波数が足音、高い周波数がリロード音という感じです。
MixAmpは、増幅または減衰させたい周波数を自由に決めて設定できるため、必要な音だけをハッキリと聞けるのです。
例えば、足音の音量を大きくして、それ以外の音は小さくする・・・という感じに、音の種類ごとに細かく音量調節ができるイメージですね。
さらに、MixAmpを通す事でバーチャルサラウンド化できるため、音がした方向がより高い精度で把握可能なのです。
バーチャルサラウンドとは?
普通のヘッドセットは左右の2つのスピーカーからしか音が出ないため、音が鳴った方角は左右の2パターンしか分かりません。
そこで、例えばあなたの周りに5つスピーカーを置いてみるとどうでしょうか?
左右2つのスピーカーから音を聞くよりも、どの方角から音がしたのかがハッキリ分かると思います。
サラウンドとは、このように複数のスピーカーを置く事で、音の方角をより鮮明にできる方式の事を言います。
しかしながら、実際問題スピーカーをヘッドセットに複数付けるのはコストもハードルも高くなります。
そこで、音の強弱や遅延をソフトウェアで制御し、2つしかないスピーカーをあたかも複数あるかのように錯覚させるのがバーチャルサラウンドになります。
バーチャルサラウンドの効果は?
私も実際使ってみて驚きましたが、バーチャルサラウンドにすると世界が変わります。
FPS以外のゲームをやるにしても没入感が段違いでした。
本当に、あたかも自分がそこに居るかのような感覚が得られます。
ただ、サラウンドは脳に錯覚させるため、効き具合は個人差があるようです。
しかしながら、サラウンド機能を使わなかったとしても定位感は抜群に良くなるのでご心配なく!
上記でも書いたとおり、サラウンドは音の遅延を使うので、通常よりも多少音が遅れて聞こえる場合があります。
そのため、FPSではプロ選手等はむしろサラウンド機能を切っている方も多いようです。
FPSでは音が聞こえる方向がより鮮明に、それ以外のゲームでも高い没入感が得られるため、個人的にはバーチャルサラウンドは是非とも体験していただきたいです!
PS4で使えるサラウンドヘッドホンは少ない!?
バーチャルサラウンドはとても素晴らしい機能なのですが、実はPS4でバーチャルサラウンドに対応しているヘッドセットはとても少ないのです。
と言うのも、殆どの安いゲーミングヘッドセットの謳い文句にある「バーチャルサラウンド対応」は、PCで使用する時だけしか機能しないのです。
PS4のバーチャルサラウンドに対応しているヘッドセットは、例えば以下のような製品があります。
現状発売されているサラウンドヘッドセットは、どれも1万を超えていたり、種類が少なく気に入ったデザインでは無いなど難点がありました。
そこで、好きなヘッドセットを手軽にバーチャルサラウンド化できるMixAmpの出番!という訳です。
私の場合も、自分のお気に入りのヘッドセットをサラウンド化したかったため、上記のようなヘッドセットではなくMixAmpを購入しました。
ボイスチャットがしやすい!
FPSをやる上で、フレンドとボイスチャット(VC)をしながらプレイしている方も多いのではないでしょうか?
VCで問題になるのは、ゲーム音とボイスチャット音声のバランス調節だと思います。
バランス調節は、通常PS4の「パーティー」メニューから行うため、調節するには毎回PS4のメニュー画面に戻って設定し直す必要があります。
しかし、MixAmpでは本体にゲーム音とボイスチャット音声のバランス調節ダイヤルが付いているので、「ちょっと聞き取りづらいな・・・」と言った時にすぐ調節する事ができるのです。
これが想像以上に便利です。
一緒に遊ぶフレンドによりマイクの音量が違うので、いちいち「パーティー」メニューを開いて「パーティー設定」から音量調節を行うため、かなり面倒でした。
これをダイヤル1つでサクッと調節できるのですから、今ではストレスフリーです!
PS4やSwitchでDiscordが使える!
ボイスチャットに関係することですが、MixAmpを使うことで、なんとPS4、PS5、SwitchでDiscordが使えるようになります。
Discordとは、PCやスマホで使うことができる高品質な無料ボイスチャットアプリで、ゲーム界隈ではとても有名です。
これをMixAmpで使えるようになると何がいいのかと言うと、クロスプレイ時でもボイスチャットができるようになる事です。
例えば、エーペックスレジェンズを友達とやる時、PCとPS4やPS4とSwitchなど、友達と異なるゲーム機で遊ぼうとする場合、共通して使えるVCが無い、という悩みが出てきます。
そんな時、MixAmpがあれば異なるゲーム機間でもDiscordを使ってゲーム音声と味方のVCを同時に聴けるのです!
ちなみに、やり方はとても簡単です。
- PS4、PS5、SwitchにMixAmpをUSB接続する。
- MixAmpの「AUX」と書いてあるポートに4極ケーブルを差し込む。
- 4極ケーブルのもう片方をスマホのイヤホンジャックに差し込む。
- スマホでDiscordを起動する。
たったこれだけ。
4極ケーブルは以下のような両端がオスになっているものを使いましょう。
スマホがiPhoneの場合など、Lightningケーブルにしか対応していないときは、以下のような変換コネクタを使うと良いと思います。(iPhoneに付属のコネクタでもOKです。)
異なるハード間で友達とのVCにお困りの方は、是非試してみてください!
足音も聞き取りやすくなり、大変おすすめですよ!
イコライザ設定の切り替えが楽!
便利な点はまだあります。
上記で「周波数ごとに音量を設定できる」と書きましたが、この設定(イコライザ設定)を本体のボタンに複数登録できるのです。
これの何が便利かと言うと、遊ぶゲームによっていちいち設定を入れ直さなくて良いのです。
イコライザの設定は、通常PCで専用ソフトを使い変更するので、この手間を省けるのはかなり便利です。
例えば、「FPSもやるけど、普通のゲームもやるし、映画も見る」という場合を考えてみます。
FPSの場合、「低音と高音を強調し、それ以外は下げる」といった極端なイコライザ設定を行う事が多いため、普通のゲームや映画鑑賞に向かない事が殆どだと思います。
そんな時、MixAmpではFPS用、一般ゲーム用、映画用、といった形でイコライザ設定を用途別に作成し、最大4つまで本体に登録しておけるのです。
さらに、4つの設定の切り替えはアンプ本体のボタンでワンタッチ変更できるので、素早く簡単に切り替えできます。
例えば、私は以下のような感じで割り当てています。
このように、ワンタッチで様々な用途に使い分ける事ができ、大変便利なのです!
他のおすすめゲーミングアンプ
MixAmpと悩んだゲーミングアンプを2つ紹介します。
どちらもMixAmpと同じ価格帯で、性能も良いアンプなので、用途によってご自身に適したものを選ぶと良いと思います。
SteelSeries:GameDAC
1つ目はSteelSeriesのGameDACです。
このゲーミングアンプは、本体のみでイコライザ設定が行えるので、PCが不要という所が最大のメリットです。
また、こちらはGameDacと相性抜群のヘッドセットがセットになったものも販売されています。
Creative:Sound BlasterX G6
2つ目は、CreativeのSound BlasterX G6です。
Sound BlasterXは、他のアンプと異なりボイスチェンジャー機能があるのが最大の特徴です。
また、マイク音質も良いみたいなので、実況者向けと言った感じでしょうか。
MixAmpと相性の良いヘッドセット
上でも紹介していますが、実はA40という同社のゲーミングヘッドセットとセットになったものも発売しています。
A40はMixAmp専用に調整して作られているため、MixAmpとの相性は言うまでもありません。
しかし、私の場合はデザインが個人的に気に入らなかったので、MixAmp単品を購入しました。
ちなみに、セットで購入した方が単品で購入するよりお得なので、特にこだわりが無い方はセットを購入すると良いと思います。
私のようにヘッドセットは自分で選びたい!という方は、音質がフラットなヘッドセットがおすすめです。
と言うのも、イコライザ設定により自分で鳴らしたい音を自由に味付けするので、ヘッドセット自体はできる限り味付けのないフラットな方が向いているのです。
実際、手持ちの2〜3,000円くらいのヘッドセットで試してみましたが、低音(または高音)の強調が元々強いものよりは、まんべんなくどの音も一定の音量設定になっているヘッドセットの方が聞きやすかったです。
そのため、以下のようなモニターヘッドホンや比較的フラットなゲーミングヘッドセットを使うのが良いと思います。
モニターヘッドホンだと、一番上のオーディオテクニカのATH-M40Xが良いらしいです。デザインもカッコいいので、いつか入手したいと思っています。
ゲーミングヘッドセットだと、その下のゼンハイザー(現EPOS)のGSP300を試してみましたが、相性は良い感じです。
また、手持ちの安価なヘッドセットと比べてみましたが、高価なヘッドセットほどMixAmpの恩恵を受けやすい傾向にあるかなぁと思います。
GSP300のレビュー記事でMixAmpとの相性も書いていますので、参考にどうぞ↓
kurokinomizuiwa.hatenablog.com
もっと上を目指したい!という方には、少し値が張りますがネットでは最強の組み合わせと名高いゼンハイザーのGAME ZEROやGSP600が良いと思います。
特にGSP600はデザインも大変カッコいいので、個人的にも手に入れたいと思っています。
PS4 SlimやPS5、PCでも使えるの?
PS4では問題なく使用できるMixAmpですが、PS4 SlimやPS5、PCでも問題なく使用可能です。
ただし、PS4 Slimで使用する場合は、以下のような音声分配器が必要のようです。
PS5またはPCに接続する際は、光デジタルケーブルでの接続は不要で、USBで接続するだけでOKです。
ただし、PS5にこの方法で接続する場合は、ゲーム音量とボイスチャット音量のバランス調整がMixAmpのダイヤルから操作できなくなるので注意が必要です。(音のサラウンド化等は問題なくされます。)
もし、ゲーム音とボイスチャットのバランス調整をしたい場合は、以下の製品を間に接続すれば調整できるようになりますよ!
気になる点
ここまでベタ褒めのMixAmpですが、やはり気になる点もあります。
まず1つ目が、「配線が増える」という点です。
アンプ本体からゲーム音用の光ケーブルとマイク音声用のUSBケーブルの2本のケーブルをPS4に挿すので、人によっては邪魔になったり、PS4のUSBポートが足りなくなったりすると思います。
2つ目が、「PS4の電源を入れるたびにUSBを挿し直す必要がある」点です。
これはもしかすると私のPS4やMixAmpだけ起こる症状かもしれませんが;;
PS4の電源が落ちた状態で電源を入れると、何故かMixAmpを上手く認識してくれず音が聞こえません。
アンプからPS4に接続しているUSBを抜いて挿し直すと何故かちゃんと認識してくれるのですが、起動するたびにこれをやるのは中々面倒です。
PS4の電源を落とさずスタンバイモードにしていれば良いのですが、自分は電源をちゃんと落としたい派なので、この点だけが唯一の不満です・・・
しかし、気になる点よりも上記で述べたメリットの方がはるかに上回るので、全体としては非常に満足しています。
まとめ
個人的には非っ常にオススメです。
手持ちの数千円の安価なヘッドセットを1万超えのヘッドセット並みの音質へ大変身+サラウンド化できてしまう素晴らしい製品です。
キルレで言うと0.5〜1.0は上がった気がします。
もちろん個人差はあるでしょうし、単に自分が回数重ねて上手くなっただけかもしれませんが、「音」によって索敵できたと感じる回数は確実に多くなりました。
特に、スポットが無くなって音での索敵がより重要になったバトルフィールド5で大活躍しています。
是非、みなさんもMixAmpを使ってガンガンキルを取って下さい!
*1:USBで接続するタイプは使えません。